和食は健康に良い。
これは日本が世界的に見ても長寿の国であることからもわかると思います。
でも毎日和食だけ食べていたのでは、飽きてしまいませんか?
毎日ご飯と、お味噌汁と、お漬物だけだなんて…
年齢を重ねた方ならまだしも、成長期の子どもさんのいる家庭や、働き盛りの年代の方がいる家庭など、それだけじゃあ楽しい食卓とは言えないのかもしれません。
たまには洋食が食べたいなぁ。
そんなときは、野菜たっぷりの地中海料理を献立に取り入れるのがおススメです。
地中海料理は、
- 美味しく彩も良い
- 野菜がたくさん使われていてヘルシー
- 乳製品にナッツや豆、未精白の穀物を使い栄養価が高い
- 肉ではなく魚がメインの料理が多い
- お酢やスパイスハーブを活用し塩分が少ない
- オリーブオイルで健康的な脂質がとれる
といった特徴があり、世界的に見ても、とても健康的な食事法であると知られているからです。
洋食を食べるなら野菜たっぷりの地中海料理がおススメです
地中海料理とは、イタリアやスペインなどの地中海沿岸諸国で食べられている料理のことを言います。
旬の野菜や果実をたっぷり使い、ナッツや豆類や穀物類も豊富で、動物性たんぱく質は魚がメインで鶏肉は控えめ、チーズやヨーグルトなどの乳製品もよく使われます。
それに対して、牛肉や豚肉、お菓子やケーキなどを食べる頻度はとても低いことが特徴的です。
料理に使う油は、不飽和脂肪酸を多く含んでいるオリーブオイルです。
地中海料理の定番メニューとしては、このようなものがあります。
- ボロネーゼパスタ
- カルパッチョ
- アヒージョ
- バーニャカウダ
- アクアパッツァ
- ミネストローネ
などなど、様々な種類の料理がありますが、いずれもたっぷりの野菜や良質のオイルが使われた、とても健康的なメニューばかりです。
地中海料理はとっても健康的
地中海料理は、とても健康的な食事法です。
何故そう言えるのか。
それは、地中海に住む人と、それ以外の北欧に住む人との健康状態の比較を、アメリカ合衆国のミネソタ大学が研究を進めた結果明らかになりました。
世界七カ国共同研究と呼ばれる研究で、これによりガン死亡率や心筋梗塞、アルツハイマー病のリスクが一般的な近代性洋食よりも低いということがわかったのです。
日本でおなじみの和食と地中海料理を比較してみると、和食に多いとされる塩が地中海料理には少なく、和食にはない油の使用が地中海料理には多いという特徴があります。
塩の使用量を減らすことは、健康的に良い結果を生むのですが、油の使用はどうなのかと疑問に思いませんか?
ご安心ください。一口に油と言っても種類は様々。
オリーブオイルに含まれる油は、一価不飽和脂肪酸と呼ばれる脂質で、血液中のLDLコレステロールを下げる効果があり、体にとって有益な良質の油なのです。
脳の成分について、水分を抜いた状態で調べると脂質が6割を占めることからもわかる通り、脳梗塞やアルツハイマーなどの脳機能による障害に対しては、良質な脂質を摂取することが大変重要であると言えるのです。
事実、アメリカの大学の研究でエキストラバージンオリーブオイルに、認知症の発症を防ぐ効果があることが明らかにされています。
お酢やスパイスハーブを活用し塩分が少ない
同じく健康的な食生活として広く普及している和食と、地中海料理との一番の違いは、塩分。
地中海料理では、ワインビネガーやバルサミコ酢、レモンなどの酸味のある果汁を料理に取り入れたり、スパイスやハーブなどの香辛料を上手に活用することで、料理に塩分をあまり使わないという特徴があります。
塩分をとりすぎることで、様々な生活習慣病のリスクが上がることもあり、減塩料理の工夫をしていらっしゃる方も多いのが現状を鑑みても、地中海料理はとても健康的な食生活であると言えます。
油の使い方にも、和食と地中海料理で違いがみられます。
日本に伝わる、伝統的な和食では基本的に油は使いません。
しかし、現代的な和食では、炒めたり焼いたり煮込んだりといった調理過程の間に、サラダ油やごま油などの油を使うことが増えてきました。
そして、農業の発展や流通網の発達によって、菜食中心だった日本人の食生活は欧米化し、現在では肉類や油分を多く食べるようになっています。
つまり、現代の和食と地中海食とを比較すると、油の使用量にあまり違いは見られず、塩の使用量の実が大きく違っていると言えます。
和食 - 塩分 = 地中海食
こうした図式が出来上がっているのではないでしょうか。
以上のことから、和食に飽きて洋食を食べたくなったら、地中海食を献立に取り入れることをお勧めします。
塩分が気になる場合は、むしろ和食よりも地中海食中心の食生活に切り替えたほうが、健康的な食生活をおくれるかもしれません。