一年のうち秋が撒き時の緑肥植物についてご紹介しています。
畑に緑肥植物を育てるだけで、手間いらずなのにしっかり雑草抑制と土壌改良をしてくれる緑肥植物たち。
私が選んだ、秋に種をまきたいおススメの緑肥はこの4種類。
- クリムソンクローバー
- アカクローバー
- ライムギ
- エンバク
この記事では、家庭菜園にこれから緑肥を取り入れたいと考えているあなたに、お勧めの品種をご紹介しています。
秋が最適おススメの家庭菜園に取り入れたい緑肥植物 簡単てまいらずな雑草対策と土壌改良
秋は、一年のうちで最も緑肥植物の種をまく時期に適しています。
これからだんだん寒くなっていき、周りの雑草の勢いも弱まってくる時期。
なので、育てたい緑肥がほかの草に負けることなく、すくすくと育ってくれるので、春や夏に播くよりもずっと簡単に育てることができるのです。
また、寒い時期は草花などの植物が全く生えず、土が丸見えの状態になったりしますよね。
そうすることで、太陽光や雨水を土が直接さらされる状態になるので、土の中の微生物が少なくなったり、肥料分が流されてしまったりと、土がやせてしまいがちになるんです。
そんな状態を、秋に種をまいた緑肥植物たちがカバーしくれるので、あなたの庭や畑を、より豊かに育んでくれる役目も担ってくれます。
マメ科のクリムソンクローバーで緑肥スタートダッシュ
マメ科のおススメの品種がクリムソンクローバーです。
クローバー類の中でも、水はけのよすぎる砂のような土地から、カチカチどろどろの粘土質な土壌まで、幅広く育成できる力強さが魅力です。
また、ライフサイクルの速い一年草なので、初期育成が旺盛なのもよいところ。
緑肥を取り入れようと思ったときに、マメ科の先鋒の切り込み隊長ような存在で、どんな土地でも旺盛に成長してくれます。
秋に播くことで、他の雑草より旺盛に成長してくれるので、雑草抑制の働きも期待できますよ。
さらにマメ科特有の、根粒菌と共生するという特徴のおかげで、空気中の窒素分を土壌中に固定してくれる働きがあるので、植えるだけで土地が豊かになっていきます。
開花期になると、真っ赤な可愛らしい花も楽しむことができるので、景観性もばっちり。
オシャレに可愛くお手軽に、雑草対策と土壌改良ができちゃいます。
マメ科多年草のアカクローバーで安定的に緑肥効果を期待できる
マメ科のクローバー類の中でも積雪にも耐えるほど耐寒性が強く、冬の間は地上部は枯れたりもしますが、しっかりと根は生き残っている耐寒性多年草のアカクローバー。
別名ムラサキツメクサとも呼ばれています。
極端なやせ地や、強すぎる酸性土壌を除き、どんな土地でも育成できます。
耐寒性多年草とういことで、一年草のクリムソンクローバーよりも成長スピードが遅いですが、持ち前の耐寒性で、冬の間もほかの雑草に負けずに生き残って、土地を豊かにしてくれます。
よく似た種類に、シロクローバー(シロツメクサ)がありますが、アカクローバーのほうが、縦に大きくなるという特徴があります。
縦に大きくなるということは、それだけ体を支えるために根が深くまで、まっすぐ下に伸びていく特徴があります。
このおかげで、土を耕して団粒構造化を促進してくれる効果が、シロクローバーに比べて高いとい特性があるので、断然白より赤をお勧めします。
また、横に広がりにくいので、クローバーの勢いが制御できなくなって、増えすぎて困るということも起きにくいので、安心して緑肥植物として取り入れることができるのもメリットですね。
初期育成が抜群のライムギは根の張りが違う
イネ科の植物は、数ある緑肥植物の中でも、特に根の育成が旺盛であるという特徴があります。
特にライムギはその特徴が顕著で、1株の根の長さをつなぎ合わせると、地球の北極から南極まで届いてしまうという例があるくらいです。
繊維根と呼ばれる、細く細かい根を地中深くまで無数に伸ばし、土を耕し、透水性と保水性を向上させます。さらに土壌中の菌類とも共生することで、物理性はもちろん生物性の面からも土を豊かにしてくれます。
また、種からの発芽自体は20度前後ですが、初期育成が旺盛で、緑肥を始めて取り入れてみるという場合でも、すぐに効果が期待できます。
生育適温は5~25度と、他の植物の成長が止まるような低温時期でも、良く育ってくれます。
キタネコブセンチュウという、害虫の抑制にも効果を発揮します。
エンバクは土壌改良と害虫対策と肥料効率の味方
エンバクはイネ科の植物で、ライムギと同じく、旺盛な根の成長によって、土壌改良の効果を発揮してくれます。
ライムギと同じく害虫対策に効果を発揮してくれ、キスジノミハムシやネグサレセンチュウの密度を抑制してくれます。
なので、根菜類の栽培をしようと計画しているときには、ぜひとも取り入れたい緑肥植物と言えます。
エンバクは、菌根菌との共生植物としても有力です。
菌根菌を土壌中に増やすことで、植物たちのリン酸吸収効率が向上するので、育成が旺盛になります。
https://arinofarm.com/arbuscular-mycorrhiza-huyasu/
緑肥植物の種はできるだけ使い切ろう
緑肥植物の種は、できるだけ使い切るのがおすすめです。
植物の種は、生きています。なので、湿気や高温によって、鮮度がどんどん落ちてしまい、きちんと発芽しなかったり、芽が出ても成長に障害が出てしまうことも。
植物の種のなかで、一番私たちにとって身近なのが、お米です。
お米も、新米が一番おいしいですが、保存方法を間違うと一気に品質が悪くなりますよね。
それと同じように、植物の種も、管理はできるだけきめ細やかにするのが大事。
どうしても、種を使いきれずに保存しなくてはならない場合は、
- ジップロックなどの密閉容器に入れる
- お菓子の袋に入っているような乾燥材と一緒に保存する
- 冷蔵庫などの暗く涼しい場所で保管する
- 長期間使う予定がない場合は冷凍保存
以上のことに気を付けると、種の品質を、ある程度保つことができます。
いじょう、秋が最適おススメの家庭菜園に取り入れたい緑肥植物でした。
ぜひあなたの庭でも緑肥植物を取り入れて、簡単てまいらずな雑草対策と土壌改良を試してみてください。