畑の様子

ありのファーム2022年9月の畑 台風被害にあうも元気な姿

2022年9月のありのファームの畑の様子です。

9月の下旬に大きな台風が通過しました。

幸いなことに、私の畑のまわりで大きな被害はなかったものの、山の木が倒れて道をふさいでしまったり、ビニールハウスのビニールが破れたり、せっかく育った野菜がなぎ倒されてしまうなどの被害が出てしまいました。

ちかくの野菜直売所でも、野菜の出回る数が大きく減ってしまって、どこも大変な様子でした。

しかし、自然とは力強いもので、一度倒れてしまってもまた太陽に向かって真っすぐ生長する姿は、とても健気。私たち人間も、負けていられないなと元気づけられました。

9月に入っても夏野菜はまだまだ元気

9月と言えば、夏休みも終わって、朝晩も涼しくなって過ごしやすくなってきます。

ですが、夏野菜はまだまだ元気。

オクラやナスビなどは、長い間収穫を楽しむことができています。

さらに、これまで全く実が実らなかったトマトが、9月下旬になって、ようやく実をつけてくれるようになりました。

自然農をはじめて、最初の夏野菜シーズンということで、私の技量が足りないのはもちろんのこと、土がまだ十分に育っていないためか、なかなかうまくいきませんでした。

夏の終わりにして、やっとなんとか実ってくれたのです。

土の栄養が足りなかったのか、気候がトマトの品種に合わなかったのか。

そういえば、近くの野菜直売所でも、あまりたくさんトマトを見かけなかったこともあって、そういう年だったのかもしれません。

なにはともあれ、トマトの収穫を得られそうで、とても嬉しく思います。

畑の台風対策について

写真は、おおきな台風が通過して、オクラが被害にあった様子です。

根元からポッキリなぎ倒されてしまっています。

ですが、それでもなんとか枯れずに、元気に生長しているようで、倒れたまま枝が太陽に向かって伸びるほどの逞しさ。

それどころか、むしろ倒れてからの方が、実をたくさんつけてくれるようになった気さえします。

植物は、生命の危機を感じると、子孫繁栄のため種を沢山残すようになる、という説もあるくらいですから、あながち気のせいではないのかもしれません。

ありのファームでは、ビニールハウスや大型農耕機械などを使っていない露地栽培なので、台風の影響は大きく出てしまいます。

台風が来る前に、それまで育てていた苗が傷まないように屋内に避難させるくらいでした。

興味深かったのは、大きく立派に育った野菜ほど、強風の影響を強く受けて倒れてしまったり、根元から折れてしまったりという被害が大きく出たことです。

逆に、細くしなやかに育っていた野菜は、強風を上手に受け流せたのか、被害はあまり見られませんでした。

柔よく剛を制すとでも言いましょうか。

植物の個性の多様性が、うまく生存競争をしていく中で、効果を発揮しているなと思った次第です。

また、ニンジンや玉ねぎ、サツマイモのように地下に大きく育つ野菜たちも、それほど大きな影響をうけずに済んでたようです。

コンパニオンプランツを意識する

この写真は、オクラと落花生の畝の様子です。

オクラは上に高く伸び、落花生は地面を覆うように生長します。

この二つの野菜の生長する向きの特性をうまく利用し、少ないスペースで沢山の収穫を得られるという、共生関係を利用した植え方(コンパニオンプランツ)です。

マメ科の落花生は、土に窒素成分を補給する効果も期待でき、オクラがよりよく生長できる環境を整えてもいます。

こちらの写真は、ニラとハクサイの様子です。

ニラは、独特な香りを放ち、特定の虫を寄せ付けないという効果が期待できます。

ハクサイなどのアブラナ科の葉物野菜は、虫の食害に合いやすいため、防虫効果を狙って一緒に植えると効果的です。

もちろん、完全に防除してくれるというわけではないのですが、あるに越したことはないと考えています。

さらに、ニラには、根っこから地中の病原菌に対して、良い影響があることが知られていて、病害虫予防にとても優れた植物とも言えます。

さて、こちらのニラとハクサイ。

実は、私が意図的に植えているものではなく、ニラを育てていたらいつの間にか自然とハクサイが育っていた、という状態なのです。

写真に写っている畑では、昨シーズンまで一面白菜畑だったため、こぼれ種でハクサイが自然と発芽したという状況なのです。

環境が整っているのか、枝豆の株元だったり、ニラのすぐ傍だったりと、ハクサイにとって快適な環境を選んで、賢く発芽し生長しているのではないかと思ってしまいます。

ABOUT ME
のっち
のっち
私は、鹿児島県志布志市にある畑で営農している個人農家です。 無農薬、無肥料、不耕起、無除草栽培で、安心安全で美味しい野菜は当たり前、環境にも優しい農業を目指しています。