ありのファームについて

ありのファーム2022年3月の畑 いよいよ慣行農法から切り替えます

ありのファーム

ありのファームの畑の様子を写真と共にご紹介していきたいと思います。

ありのファームは鹿児島県志布志市に畑を構える個人農家です。

2022年3月から新しく、約2000平方メートルの畑を使わせていただけることになりました。

それに伴って、畑の様子を随時ご紹介していこうと予定しています。

これまでは通常行われている慣行農法によって営まれていた畑ですので、土の状態が思わしくなかったり、動植物の多様性が乏しい状態が数年は続くと予想しています。

ですが、自然に寄り添った農を営んでいく過程で徐々に生命の多様性を取り戻し、ビオトープのような畑に育てていきたいなと考えています。

  • 緑肥植物を育成する
  • 土を丸裸にしないようにする
  • 土を極力耕さないようにする
  • 雑草をむやみやたらに除草しない

当面は野菜の栽培と共に、このような内容で畑を営んでまいります。

ありのファーム2022年3月の畑 慣行農法から切り替えスタートです

ありのファームは鹿児島県志布志市に畑を構える個人農家です。

祖父の代では専業農家として営んでいましたが、父の代で廃業。

自分たちで食べる分だけの農作物を作りながら、自分たちで管理しきれない田畑を近所の農家の方に管理してもらっていました。

そのうちの一つを、2022年の春からまた使わせていただけるよう無理を聞いてくださいまして、この度ありのファームにて畑を使わせていただける運びとなったのです。

畑の土づくりの優先順位について

畑の土の良さを示す指標に、

物理性:土が団粒構造になっているか
生物性:土壌微生物群に多様性がみられるか
化学性:植物に必要な栄養素が含まれているか

という3つの指標があります。

野菜を健康的に育てるための土づくりでは、1番に物理性、2番目に生物性、最後に化学性という優先順位で改善していくことが求められます。

物理性が悪ければ、土が団粒構造になっていなかったり、畑の土の粘土質が強すぎたりして、そもそも土の通気性や排水性が悪く植物が健全に育つどころか、種から発芽することも難しいでしょう。

生物性が悪ければ、植物の健康的な生長を妨げる病気や、害虫の被害に悩まされることになります。

化学性が悪ければ、十分な収穫量が得られない事態に陥ります。

ですので、

  1. 物理性
  2. 生物性
  3. 化学性

という順番なのです。

もしも順番が変わってしまうと、病害虫に悩まされ農薬に頼らざるを得なくなってしまったり、悪天候の影響を受けやすくなってしまいます。

ですので、まずは畑の土を柔らかいフカフカの団粒構造にするところから始めていこうと考えています。

物理性は要改善:畑の土が掘れない場所もあるほど

物理性が悪い畑

今回新しく使わせていただけることになった畑は、祖父の代では稲作をしていた水田でした。

ですので、もともとの土質はとても粘土質。

慣行農法ではトラクターなどの大きな農耕器具で畑の中を移動するので、土がとても高い圧力で踏み固められてしまうため、場所によってはとても硬い土壌が出来上がってしまっています。

私の全体重を乗せてスコップで掘ろうと思っても、なかなかスコップの先が土に入りませんでした。

よって、物理性は良いとは言えません。

しかし、粘土質の土というのは、腐葉土などの有機物(腐植)をうまく活用することで、とても肥料を蓄える力が強くなる性質を持っています。

さらに保水性も高いので、物理性さえ改善して排水性や透水性を高めてしまえば、とても野菜の育てやすい土壌であると考えています。

生物性は不明:これから暖かくなってからが本番

畑の多様性

生物性は、よくわかりませんでした。

そもそも微生物や細菌類など、土を掘り返して観察してみても肉眼では見ることが出来ません。

畑の中を歩いてみても、まだ肌寒い季節ということもあって、昆虫などの小さな生き物に出会うこともありませんでした。

これからだんだん季節が進んで気温が上昇してくれば、また違った景色を見ることが出来るかもしれません。

すぐ隣には父が管理している水田があるので、カエルなどの水辺の生き物も見られるかもしれません。

野菜以外にも、コンパニオンプランツなどの益虫を呼び寄せる植物や、ハーブにエディブルフラワーなど、多様な植物を栽培することで自ずと生物性が向上してくれると考えています。

化学性は豊か:雑草の植生からみる土の状態

畑の雑草を観察してみると、畑の土が豊かな場所に生える

  • ハコベ
  • ナズナ
  • ホトケノザ
  • オオイヌノフグリ

といった種類の雑草が観察できるので、畑の化学性はある程度高いと推測することが出来ます。

先月までは、慣行農法で白菜が栽培されていた場所なので、化学肥料によって植物の生長に必要な栄養は補給されていたことと思います。

数年はこの化学肥料の効力が土に残ると予測しているので、それまでに緑肥植物や他の動植物の営みによって、有機質に富んだ土に改善していく必要があります。

畑に生える雑草図鑑

にんじんさん
にんじんさん
物理性を高めることが最重要課題ね
たまねぎさん
たまねぎさん
生物性は後から自然とついてくるものじゃ

Facebookページでも、ありのファームの畑の様子をご覧いただけます。

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焦らずじっくり、自然豊かな畑にしていければと考えております。

自然と共に歩む菜園 ありのファーム。

ABOUT ME
のっち
のっち
私は、鹿児島県志布志市にある畑で営農している個人農家です。 無農薬、無肥料、不耕起、無除草栽培で、安心安全で美味しい野菜は当たり前、環境にも優しい農業を目指しています。