セイタカアワダチソウは、キク科の植物。
その名の通り、育てば高さ3メートルほどにまで成長することもある雑草です。
でも実は、セイタカアワダチソウは食べられるってご存じでしたか?
- セイタカアワダチソウは新芽を食べる
- 乾燥させてお茶や入浴剤に利用できる
- オイルに漬け込んで化粧品として利用できる
この記事では、ハーブとしての薬効も期待できるセイタカアワダチソウの有効利用の仕方をご紹介しています。
セイタカアワダチソウは食べられる おススメの食べ方と利用方法
耕作放棄地などの空地に、背の高い雑草が茂っているのを見たことがありませんか?
順調に成長すれば、高さ3メートルほどにまで大きくなるキク科アリノキリンソウ属の多年草、セイタカアワダチソウ。
もともとは北アメリカ原産の外来種で、明治時代に観賞用の切り花として輸入され、長い時を経て帰化した園芸植物でした。
実はこのセイタカアワダチソウ、カナダなどの現地では薬効のあるハーブとしての利用が盛んなんです。
セイタカアワダチソウは新芽を食べる
日本では厄介な雑草として嫌われがちなセイタカアワダチソウですが、実は食用として利用することができます。
- まだ柔らかい新芽を収穫
- 衣をつけて油で揚げる
- 塩や天つゆにつけていただく
天ぷらのほかにも、新芽を茹でてお浸しや胡麻和えなどに調理しても美味しく食べられるとのこと。
セイタカアワダチソウはキク科の植物です。
同じキク科の植物の、春菊と似たような味わいで、春菊よりもちょっとだけワイルドな香りといいますか、山菜特有のグリーン味が際立っています。
キク科の植物ですので、キク科アレルギーのある方は食べないようにしてください。
乾燥させて入浴剤に利用できる
セイタカアワダチソウは、カナダやアメリカでは薬効が期待できるハーブとしての利用が盛んです。
一枝黄花という呼び名で、漢方薬としての利用もされているほど。
開花直前の蕾には酵素が多く含まれ、乾燥肌や胃腸炎に対して。
葉にはフラボノイドが多く含まれ、炎症やメラニン形成も抑えてくれるそう。
セイタカアワダチソウの薬効は、開花直前の蕾の状態が一番強いので、蕾がしっかり膨らんで黄色くなった頃が、収穫のタイミング。
開花期は秋ごろなので9~11月が狙いめです。
- 蕾から葉を何枚か一緒に茎ごと収穫する
- 茎を麻紐等で括り付け、逆さに釣りにして天日干しする
入浴剤として利用するときは、セイタカアワダチソウを熱湯に入れないことが大事。
セイタカアワダチソウに含まれる薬効成分は熱に弱く、入浴するのにちょうどよい温度になってから投入したほうが、薬効を得られます。
お湯に入れてから、数分蒸らして、しっかり薬効成分を抽出してから、湯船につかってください。
セイタカアワダチソウには、サポニンという成分が入っており、成分が溶け出したお湯を混ぜると、ぷくぷくと泡立ちます。これが、セイタカアワダチソウの名前の由来となっているそうです。
乾燥させたセイタカアワダチソウをそのまま入れると、後で掃除が大変なので、布の袋などに入れて成分だけが抽出できるように工夫しておくのがおススメ。
ハーブティーとして楽しむ
セイタカアワダチソウの葉や花を、お湯で抽出してハーブティーとして楽しむこともできます。
生でも大丈夫ですが、葉を乾燥させてから、少し炒ってからお茶にすると、香ばしくて飲みやすくなりますよ。
オイルに漬け込んで化粧品として利用できる
セイタカアワダチソウは、炎症と乾燥肌に効果が期待できるということで、化粧品としての利用もできます。
セイタカアワダチソウの蕾を生のまま、オリーブオイルやホホバオイルなどの植物油に漬け込み、インフューズドオイルを作ります。
セイタカアワダチソウの蕾を、植物油に漬け込み1か月ほど置いたら完成。
作るときのポイントは、1日に1回ほど容器を振り、オイルにセイタカアワダチソウの成分が抽出されやすくすること。
出来上がったオイルに精製水をまぜて化粧水として利用できます。
また、ミツロウとシアバターを湯煎しながら混ぜて、ハンドクリームとしても利用できますよ。
背が高く厄介な雑草として嫌われていますが、実はこんなに有用な食用にもなるハーブだったんです。
優秀な効能をもつセイタカアワダチソウは、お風呂の入浴剤、化粧水やハンドクリーム、天ぷらにお浸しなど、私たちの暮らしにとても役立ってくれます。
雑草として駆除するだけではなく、これからは効能を期待して薬用や食用の野菜としてのりようも、積極的に取り入れていきたいものです。