ツユクサは、ツユクサ科ツユクサ属の一年生植物。(被子植物/単子葉類)
ツユクサ(露草)は古くは月草(つきくさ)とも呼ばれ、万葉集でも夏の季語として和歌に詠まれているほど、日本人にはなじみの深い植物です。
- 夏の暑い季節に増えすぎて困っている
- ツユクサの駆除方法について知りたい
- ツユクサを有効活用できる使い道について知りたい
こんな悩みについて解説しています。
この記事を読むことで、夏の雑草ツユクサとの上手な付き合い方がわかります。
ツユクサの駆除方法と使い道~夏の季節に群生する雑草対策~
ツユクサは、暑い夏の時期にとてもよく広がる雑草。
畑や庭、公園などの少し湿り気のある場所に、よく茂っています。
高さは15~50cmで直立することはなく、茎は地面を這う匍匐性の植物です。
夏の暑い季節に増えすぎて困っている
ツユクサが増えすぎて困っている場合、
- 地上部を開花前に刈り取る。
- 除草剤を使用する。
といった対策方法が考えられます。
種を残さないよう、開花前には対策を講じておきたいところです。
植物自体は、やわらかく、手で簡単に引きちぎれますが、とても繁殖力の強い植物です。
茎の節目なら、どこからでも根を張ることができるので、なかなか根絶することが難しい性質を持っています。
少しでも刈残しがあると、そこから根を張り成長するので、根こそぎ刈り取ることがとても大事。
さらに種からでも増えることができ、朝顔のように花後に付け根がぷっくりと膨らみ種を作ります。
ツユクサのすごいところは、地下にも種を作るところです。
根の部分に、閉鎖花と呼ばれる咲かない花を作り、咲かないまま中で自家受粉し、種を作るという仕組みが備わっているのです。
試しに地面を掘ってみると、根の部分に白い丸い球状の物体が観察できます。
ツユクサの種は、その寿命が長いことも知られていて、20年ほどは発芽せずとも生き続けることができるそう。
なので種を作られてしまうと、根絶しようとしても、なかなか難しいのです。
ツユクサを有効活用できる使い道について知りたい
実はツユクサは、オウセキソウ(鴨跖草)と呼ばれ、古くは薬草として親しまれてきました。
- 薬効が一番高まるといわれる、開花期、開花直前に全草を採取。
- 全草を乾燥させる。
- 煎じて飲む。
こうした方法をとることで、解熱、解毒、利尿作用が期待でき、糖質の吸収を抑える効果もあるそう。
夏が旬の薬草ということで、暑い夏を乗り切るための薬効がそろっています。
昔から、旬の時期に旬の食べ物を食べると健康に良い、と言われていますが、長年の経験に基づいた、確かな知恵なんだなと実感できますね。
開花期に全草を乾燥させたものが生薬オウセキソウ(鴨跖草)で、その煎液を解熱、利尿、感冒、熱性下痢、浮腫になどに用います。また、生品の砕いたものを外用として化膿に用います。
ツユクサは山菜として食用にもできる
薬草としての利用ができるのですから、茎と葉と花を山菜として食べることができます。
よくある他の山菜と違い、苦みがなく癖のない味わいで、新芽は特に柔らかく、生のままサラダでも食べることができます。
ホウレンソウのように、おひたしや白和えにしたり、他の山菜と同様に天ぷらで頂くのも乙。
夏は、気象条件が厳しく、野菜の価格が高騰しやすいので、お財布にもとっても優しい雑草ということができます。
もう、雑草と呼ぶのは失礼かもしれません。
山菜ですね、ツユクサは。
もちろん花も食べることができます。
エディブルフラワーとして、サラダやスープのトッピングにすると、涼し気な小花が可憐です。
アイスに乗せても、オシャレですね。
ツユクサの花は染料としても使われていた。
ツユクサの花が青いのは、アントシアニン系の色素が含まれているからです。
そのため、ツユクサの花びらを集めてつぶし、色水を採集して、染料として利用していたそう。
アントシアニンの特性を利用した理科の実験やマジックにつかえるかも
ツユクサの花が青色なのは、アントシアニン系の色素が含まれているからです。
アントシアニンは、賛成になると赤く、アルカリ性になると青くなる変わる性質を持っています。
もともと青いツユクサの場合は、お酢などの酸性の液体と混ぜるとピンク色に、重曹を溶かしたアルカリ性の液体と混ぜると緑色に変わります。
PHの値によって、色が変わるなんて、面白い理科の実験になりそうじゃありませんか?
マジックの種として、ビックリする子どもの顔が浮かびます。
おりしもツユクサの花の開花期は夏。だいたい6~9月ごろでしょうか。
夏休みの宿題の自由研究にもってこいなテーマになりそうです。
以上、ツユクサの駆除方法と使い道。夏の季節に群生する雑草対策をご紹介しました。
- 開花前に茎を残らず刈り取る
- 薬用、食用として利用する
- 子どもとのレジャーに利用する
あなたの、ツユクサとの上手な付き合い方の参考になさってみてください。