春が近づいてくると、小さくて青い花をいっぱい咲かせる雑草が良く見られるようになります。
この雑草の名前は、オオイヌノフグリといいます。
オオイヌノフグリは、もともとヨーロッパ原産のオオバコ科クワガタソウ属の植物。
明治時代頃に日本にやってきて以来、帰化植物として日本でもよく見かける雑草になったそうです。
学名はVeronica persica(ベロニカ ペロシカ)、ペルシャのベロニカという意味で、ベロニカとはキリストが十字架に掛けられる前にハンカチを差し出した聖女にちなんで名づけられたそうです。
日本語名と、学名とのギャップに、ビックリする植物です。
そんなオオイヌノフグリですが、畑に生えているのを見かけると、とてもうれしくなる雑草の一つです。
なぜなら、オオイヌノフグリが生えている畑の土は肥沃で、野菜が良く育つ土壌環境が整っている印だからなんです。
オオイヌノフグリが畑に生えているのは土が肥えている印
以前にも少しお話したのですが、
- 背が低い
- 花を咲かせる
- マメ科とキク科を除く
という条件がそろっている雑草が生えている場合、その土の環境が野菜を育てるのに、とても適した環境が整っていることが多いのです。
オオイヌノフグリのほかにも前回紹介したホトケノザや、ハコベ、ナズナ、ヒメオドリコソウ、ハキダメギクなどが良い土の印として、生えていると嬉しい雑草たちです。
オオイヌノフグリがこんもり茂っている様子
これだけこんもりと茂っていると、その場所の土がとても肥沃であることがわかるので、栄養をたくさん必要とするトマトやキャベツなどの野菜でも、肥料を上げずにしっかり育ってくれるのです。
これから季節が進み、春になってくると、ホトケノザの桃色の花と、オオイヌノフグリのブルーの花と、ハコベの花のホワイトが、良い感じに調和して、春の暖かい気候と相まって、とてもメルヘンチックな畑の風景を見ることが出来ます。
いまから、待ち遠しいです。