無農薬野菜

自然農法のメリット3つ 手軽で環境にやさしく美味しい野菜

自然農法とは、

  • 無農薬
  • 無肥料
  • 無除草
  • 不耕起

で作物を育てる、自然の営みによりそった農法です。

この記事では、私が思う3つの自然農法のメリットについてご紹介しています。

自然農法 3つのメリット
  • 野菜が美味しく健康に育つ
  • 自然環境を守りながら農業ができる
  • ランニングコストを抑えることができる

自然農法のメリット

自然農法は、自然の営みによりそって野菜や果樹などを育てる農法です。

無農薬、無肥料、無除草、不耕起と、大きく4つのルールに沿って作物を育てていきます。

自然農法を実行することで、大きく3つのメリットが生まれます。

野菜が美味しく健康に育つ

1番のメリットは、やはり野菜が美味しく健康に育つということ。

どんなに素晴らしい農法であっても、収穫する作物が美味しくなければ意味がありません。

自然農法で育てることで、エグ味のない作物本来の味が際立ち、香りも強くなります。

肥料もやらずに、どうしてそんな現象が起こるのでしょうか?

その秘密は、土にあります。

農薬を使わず、土を耕さないことで、土壌中の環境は自然本来の姿を取り戻します。

そうすることで、ミミズなどの小さな生き物や、カビ菌などの目に見えない微生物などの活動も活発になり、生態系に多様性が生まれます。

その結果、自然と土が豊かになり、肥料を施していないのに、土が肥沃になるのです。

草や花が枯れ土に落ち、虫や微生物が分解する、そしてまた植物の栄養となる。

こうした自然本来のサイクルが営まれることで、自然と豊かな土になっていくのです。

そのため、肥料をやらずとも作物が立派に育つようになるのです。

対して肥料を多く施す場合、植物の体の中に、硝酸態窒素という物質が蓄積されることになります。

この硝酸態窒素は、植物のエグ味や苦みの原因になることがわかっています。

さらに、害虫はこの硝酸態窒素が大好物で、作物に虫害を引き起こしてしまうことになり、多くの農薬が必要になってきます。

肥料をやることで農薬が必要になる。

農薬をまくことで、土壌の生態系が崩れ土が瘦せ、肥料が必要になる。

こうした負の循環が起こってしまうので、自然農法では、肥料と農薬を使わずに育てるという方針をとるのです。

肥料を与えると害虫が来る。だから農薬が必要になる。せっかく愛情込めて育てた花や野菜なのに、害虫に食べられてしまったら悲しいですよね。 でも、じつはその害虫、あなたが呼んでいるのかも...

これが、無農薬、無肥料で美味しい野菜ができる仕組みです。

自然環境を守りながら農業ができる

無農薬、無肥料、無除草、不耕起で農作物を育てるので、自然環境にかかる負荷はとても小さいものになっています。

無農薬は言わずもがなですが、無肥料で育てることも、自然環境への恩恵は大きいのです。

それはなぜか。

無肥料で育てることでも環境を守れる

畑などに肥料をまきます。

しかし、まかれた肥料は、全部が畑にとどまるわけではありません。

雨などの自然の循環によって、川から海へ、また地下深くの地下水脈などに流れ出てしまっていることはご存じでしょうか。

お茶畑などで有名な地域では、お茶を育てるためにまかれた肥料成分が地下水脈に溶けだすことで、地下水を人間が飲めない状態に陥っている地域が少なくありません。

水は最終的には海に流れて合流します。

工業廃水や家庭排水による海の水質汚染は、いろいろなところで見聞きしますが、実は農業排水による汚染も無視できない問題となっているのです。

地球全体に視野を広げてみます。

畑にまく肥料というのは、窒素、リン、カリの3大要素がメインとなっています。

このリンと、カリは、そのほとんどを海外の輸出品に頼っているということをご存じでしょうか。

日本は国土が狭く、地下資源にも乏しいのが現実です。

なので、農業用の肥料というのは輸入に頼らざるを得ません。

特に、リンに関しては、埋蔵量が少なく、輸出を禁止する国も出てきているそう。

そう遠くない未来、肥料に頼らずに農作物を育てる技術が必須になってくるかもしれません。

地球の地下深くに埋蔵された資源に頼り、環境に負荷をかけながら開発するという点では、原子力発電とおなじように感じられます。

無肥料で育てられるということは、持続可能性の高い農業技術と言えます。

無除草と不耕起で土壌生物群の生態系を守れる

自然農法で無除草というのは、育てる作物に対して悪影響がでる雑草のみ高さを抑える程度で、周りの植物を排除するようなことはしません。

慣行農法を行っている畑では、作物が植わっている場所以外は、地表面が丸見えだったりします。

地面が見えていると、紫外線によって土壌微生物群が死滅したり、雨によって肥料分が流れ出たり、土が固くなってしまったりして、土が痩せてしまいます。

それを補完するために、肥料や耕起が必要になってくる。

肥料をまくと農薬が必要になり、生態系が破壊されるのです。

また、いちど畝縦をした後は、基本的に土を耕すことはありません。

トラクターなどで耕さないことで、土の中に住んでいるミミズや微生物たちが、住みかを追われることがなくなります。

ランニングコストを抑えることができる

自然農法を実行することで、ランニングコストを大幅に抑えることができます。

農業を始めようとするときにネックになるのは、トラクターなどの高額な農耕器具。

肥料や農薬を購入するためにかかる金額も、結構な額になります。

場合によってはビニールハウスや、作物を育てるための施設が必要になるかもしれません。

こういった初期費用が必要ないので、自然農法を始めるためのハードルはかなり低くなっています。

必要なのは、鍬と鋸鎌とスコップと野菜の種くらいなものでしょうか。米ぬかが手に入れば言う事なしです。

以上、自然農法のメリット3つをご紹介しました。

  • 野菜が美味しく健康に育つ
  • 自然環境を守りながら農業ができる
  • ランニングコストを抑えることができる

手軽に始められて、環境にやさしく、しかも美味しい野菜が食べられる。

良いこと目白押しの自然農法。

ぜひこの機会に始めてみてはいかがでしょうか。

メリットいっぱい自然農法のおススメ本

合わせて、自然農法の書籍を読むと、より理解が深まるのでお勧めです。

自然農法のルーツを知りたい方は「わら一本の革命」を

自然農法の書籍、わら一本の革命、あらすじと感想わたしが、自然農法を知ったきっかけは、とあるyoutubeの動画でした。 動画で自然農法について、詳しくわかりやすく説明していてく...

写真付きの実践形式で詳しく学習したい方は「これならできる!自然菜園」がおすすめです。

https://arinofarm.com/korenara-dekiru-sizen-saien/

ABOUT ME
のっち
のっち
私は、鹿児島県志布志市にある畑で営農している個人農家です。 無農薬、無肥料、不耕起、無除草栽培で、安心安全で美味しい野菜は当たり前、環境にも優しい農業を目指しています。