野菜の見分け方

旬の野菜を食べると良いと言われるのはなぜか違いを解説

春夏秋冬の季節の移ろいに合わせて、旬の野菜を食べると良い。

ということは、あなたも一度は聞いたことがあると思います。

ではなぜ、旬の野菜を食べると良いのか、ご存じですか?

  • 旬の野菜は美味しい
  • 旬の野菜は栄養価が高い
  • 旬の野菜は健康に良い
  • 旬の野菜は価格が安い
  • 旬の野菜は環境に良い

実は旬の野菜を食べることによって、5つのメリットが発生するのです。

旬を外した野菜ばかり食べていると、もったいないですよ。

旬の野菜を食べると良いと言われるのはなぜなのか違いを解説

旬の野菜を食べるメリットについて順を追って紹介していきたいと思います。

  • 旬の野菜は美味しい
  • 旬の野菜は栄養価が高い
  • 旬の野菜は健康に良い
  • 旬の野菜は価格が安い
  • 旬の野菜は環境に良い

どうして、こういったメリットが発生するのでしょうか。

旬の野菜は美味しい

一番のメリットは、旬の野菜は美味しいということ。

冬に旬を迎える大根やニンジンは、気温が高くなってくると花が咲きます。

花が咲きだすと、開花と種づくりに栄養が必要になるので、根っこの部分に蓄えた栄養が消費されてしまいます。

その結果、ニンジンや大根の普段食べている根っこの部分がやせ細ってしまい、硬くなって、美味しくなくなってしまうのです。

夏に旬を迎えるトマトやキュウリは、気温が下がってくると枯れてしまいます。

それに対抗するために、ビニールハウスなどで加温して、冬場でも実らせることが現在は可能になっています。

しかし、夏の日差しを浴びずに育った夏野菜は、どういうわけか美味しくないのです。

沢山の太陽光線を浴びて、いっぱい光合成をして、のびのびと育った方が、不思議と美味しくなるのです。

旬の野菜は栄養価が高い

旬の野菜は、栄養価が旬を逃した野菜よりも豊富に含まれていることが知られています。

特に影響を受けやすいのが、体内でビタミンAに変わるβカロテンと、ビタミンCなどのビタミン類。

そして、ナトリウムやカリウムなどのミネラル分の含まれている量に、違いがみられるのです。

例えばトマトで言いますと、カロテンの量が旬の7月をピークに、一番少なくなる11月の2倍の量が含まれていたんだそう。

カロテンという物質は、人間にとってはビタミンAに変化して体の機能を整えてくれる効果がありますが、植物にとっては紫外線からのダメージを防御してくれる効果を持っているんだとか。

ちょうど人間で例えると、夏の日差しを浴びて肌が日焼けする状態といったところでしょうか。

そうであるならば、夏の日差しをたっぷり浴びたトマトのほうが、栄養価が高くなるのも納得です。

野菜の旬と栄養価 ~旬を知り、豊かな食卓を
https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/0811_joho01.html

旬の野菜は健康に良い

医食同源や薬膳といった単語を聞いたことがありますでしょうか。

私たちの体は、食べたものによって作られています。

どの食べ物を、どうやって食べるか。

それによって、私たちの健康状態にも大きく差が出てきてしまうのは、当たり前なのかもしれません。

さて、夏に旬を迎える野菜と言えば、トマトやキュウリが思い浮かびます。

こうした夏野菜は水分量が多く体を冷やす効果があると知られています。

逆に冬に旬を迎えるカブや長ネギなどは体を内側から温めてくれる効果があると知られています。

自然とは不思議なもので、自然に育った野菜を食べるだけで、人の体が本当に欲している効果を与えてくれるように、うまくめぐっているのだなと感じずにはいられません。

夏には火照った体を冷やしてくれる野菜が旬を迎え、冬には凍えた体を温めてくれる野菜が旬を迎える。

季節に合った旬の野菜を食べるということは、体を健康に健やかに保ってくれる効果が期待できるのです。

それに加えて、旬を迎えた野菜の豊富な栄養価が、健康に良い働きをもたらしてくれるのは言うまでもありませんね。

旬の野菜は価格が安い

夏に旬を迎えるトマトですが、現在は真冬でもスーパーなどの生鮮食品売り場で買うことが出来ます。

それはどうしてなのかと言いますと、ビニールハウスや温室の中で、暖房をつかって室温を上げて栽培しているから。

つまり、温度を上げるために、燃料費が必要なのです。

生産者である農家も仕事で野菜を育てているので、儲けがないとやっていけません。

なので、夏野菜を冬場に育てるために、燃料代が野菜の値段に上乗せされているのです。

そのため、旬の時期を過ぎた野菜は価格が高くなります。

それに対して、旬の野菜は育てるのに余計な経費が必要ないので、旬の野菜は価格が安い、ということになるのです。

旬の野菜は環境に良い

夏に旬を迎えるトマトを、冬に無理やり栽培するためには、室温を上げるために燃料代がかかります。

例えるなら、真冬にストーブやエアコンを使って、真夏のような室温を維持し続けなければならない、といったところでしょうか。

つまり、電気や灯油が大量に消費されるということです。

ということは、地球温暖化に影響があるとされる二酸化炭素などの、温室効果ガスがたくさん排出されるということ。

自然環境への影響を考えると、旬を過ぎた野菜を無理やり栽培するのは、環境に良いとは言えないのです。

以上、旬の野菜を食べるメリットについてご紹介していきました。

価格が高くて、美味しくなくて、栄養価が低い、健康と環境に良くない、旬を外れた野菜たち。

旬の野菜を食べることが、どれだけ良いことなのかを、分かっていただけたのではないでしょうか。

旬の野菜を食べるのが良いとは、ずっと昔から言われてきました。

昔の人は、今よりずっと科学技術が発展していなかったのにもかかわらず、知恵と経験によって旬の野菜の素晴らしさを知っていたのでしょう。

旬の野菜で、よりよい野菜生活をおくりたいものです。

ABOUT ME
のっち
のっち
私は、鹿児島県志布志市にある畑で営農している個人農家です。 無農薬、無肥料、不耕起、無除草栽培で、安心安全で美味しい野菜は当たり前、環境にも優しい農業を目指しています。