春植えジャガイモの植え方でおススメしたいのが、
- 遅霜による低温障害のリスクに備えられる
- 土の中での栽培期間を延ばせる
ジャガイモの移植栽培です。
やり方はとっても簡単。9センチポットに、他の植物の種を育てるときと同じ要領で、ジャガイモの種イモを植え付けていくだけ。
そして、芽と根が出てきて、遅霜の危険が去った4月になって暖かくなってから、ジャガイモを畑に植え付けるという方法。
これによって春ジャガイモにつきものの、遅霜による低温障害のリスクに備えつつ、土の中で根と芽を成長させることで畑に移植してからの生長を安定させることが出来るのです。
ジャガイモの移植栽培のやり方を写真付きで解説
ジャガイモの移植栽培のやり方はとても簡単。
他の植物の種と同じ要領で、ポットに土を入れ、ジャガイモの種イモを入れ、土をかぶせるだけ。
このときに、水を一切やらないのが成功の秘訣です。ジャガイモは湿気に弱く、畑に植え付けるまでに水をあげてしまうと、腐ってしまいやすく失敗の原因になるのです。
ジャガイモの種イモは、移植栽培をする前に、強い光に当てて浴光育芽(よくこういくが)をして、色の濃い芽を出させておきます。こうすることで丈夫な芽が出てきてくれ、良く育ちます。
ポットに土を2~3センチほど入れておき、ジャガイモを置きます。
そして、ジャガイモが隠れて見えなくなるくらい、土をかぶせて完了です。
土の厚みは、2~3センチくらいの厚みで大丈夫。
このまま水をあげずに、直射日光が当たらない暖かい場所に置いておくと、ゆっくりとジャガイモが育っていきます。
霜が降りる危険がなくなり、暖かくなってきた4月に、余裕をもって植え付けることが出来ますよ。
ジャガイモ移植栽培の植え付けの様子はこちら。
4月になって暖かくなってきたので、ジャガイモを植えたポットを植え替えました。その時の写真です。
ジャガイモには、じょうろで水をやったわけでも、雨にあてたわけでもないのに、ちょこんとした芽が出てきていました。
ちょっと失礼して、ポットの土だけを落としてみました。
ジャガイモは、ポットの中でこんな感じに生長してくれています。
芽じしんは、あまり大きく育っていないような気がしますが、しっかりと生長できるように逞しい根が、しっかりと育っているのが分かります。
ポットであらかじめ育てておくことで、生長に必要な根を作る時間を短縮することが出来るので、寒さに負けずに早く生長できるというわけなのです。
ジャガイモを植え終わったら、目印と、連作障害を防ぐコンパニオンプランツを兼ねて、長ネギを植え付けて、ジャガイモの移植栽培の植え付けは完了です。
長ネギがあると、目印が無くてもどのあたりにジャガイモが植えられているのかが一目瞭然ですし、なによりコンパニオンプランツとしてお互いを助け合う関係を築いてくれるので、生長にもプラスに働いてくれることを期待します。
ナス科にはつきものの連作障害も防いでくれるので、輪作計画を練る負担を軽減されます。是非ジャガイモを植えるときは、合わせて長ネギも検討してみてはいかがでしょうか。
ジャガイモは土の中で育った時間に比例して収穫が多くなる
ジャガイモは、他のイモ類とは違って、根が太って出来たものではありません。
ジャガイモの地下にある茎から、ストロンと呼ばれる脇芽が出ていき、ストロンの先端が太って出来たものが、ジャガイモと呼んでいるイモなのです。
そのため、土の中で栽培された期間の長さによって、ジャガイモの収量が違ってきます。
より長い時間畑の土の中で育つことで、土中にストロンを伸ばし養分を蓄えることが出来るため、土の中での栽培期間の長さが大切になるのです。
移植栽培を行うことで、3月の早い段階から根と芽を伸ばすことが出来るため、4月に入ってから畑に移した段階で、畑に直接植え付けた場合と比較し、すでに根と芽がある程度育っていることになります。
そのため、生長するための生長である根や芽を作る時間を前倒しでき、ジャガイモの育成にスタートダッシュを効かせることが可能になるのです。
ジャガイモの移植栽培をするときにおススメの育苗ポット
ジャガイモの移植栽培に挑戦してみようかなと思ったときにお勧めなのが、ポットごと植えられる育苗ポットを使うことです。
通常は、育苗ポットに植えて畑に植え替えるときに、ポットからジャガイモを出さなくてはなりません。
この時に、ジャガイモの根を傷めてしまったり、せっかく出てきてくれた芽を折ってしまったりと、ジャガイモにストレスを与えてしまうリスクが発生します。
また、育苗ポットはプラスチック製ですし、一般的なご家庭では一度使った後は収納場所に困ったり、ゴミになったりしてしまいます。
ですが、育苗ポットのまま植えられるポットを利用することで、使い終わったポットがゴミになったり、収納場所に困ったりということもなくなるので、ジャガイモの移植栽培をするときには、お勧めのポットなのです。
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