健康寿命という言葉をご存じですか?
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことを言い、2000年にWHO(世界保健機関)が提唱した言葉です。
日本は、世界でも有数の長寿国として知られてはいますが、平均寿命と健康寿命の差が最も離れている国としての側面も併せ持っています。
つまり日本は、健康上の問題で日常生活が制限されながらも生活しなくてはならない期間が最も長い国でもあるのです。
野菜類を良く食べて肉類を控えめにして健康寿命を延ばそう
2016年の統計時点で、
- 男性の平均寿命は80.98年、健康寿命は72.14年
- 女性の平均寿命は87.14年、健康寿命は74.79年
ということで、男性は約8年、女性は約13年ほど、健康上の問題で日常生活が制限しながら生活しなくてはならない、とみることが出来ます。
健康寿命を延ばすためには、一人一人が健康を気遣い、生活習慣の改善が重要です。
数字で見る日本の「食」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/wpaper/30hakusyo_info/index.html
野菜中心の食生活で健康に過ごそう
健康寿命を延ばすための取り組みとして、食生活に関して、どういった対策をとることが良いでしょうか。
国が推奨しているのは、栄養バランスに配慮した食生活で、
- 野菜類
- 果物類
- マメ類
- 海藻類
- 乳類
これらの食品を良く食べて、肉類が控えめな食事を意識する事です。
そうすることで、
- 胃がん、大腸がん、乳がんの発症リスクが低い
- 脳血管疾患や心疾患での死亡リスクが低い
- 糖尿病の発症リスクが低い
というデータもあります。
「食育」ってどんないいことがあるの?
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/evidence/index.html
現在の日本では食の欧米化が進み、野菜類や海藻類をあまり食べなくなってしまいました。
健康寿命を延ばすためにも、原点回帰。
日本の和食文化にもどるほうが、理にかなっているのかもしれません。
和食では、野菜料理が中心にあり、納豆や醤油に味噌などは大豆が原料になっています。
出汁をとるときなどは、昆布に鰹節にシイタケなど、体に優しい食材ばかりを自然と使うようになるからです。
和食は、あなたの健康寿命を延ばすのに、最適な食生活であると言えるでしょう。
塩分と脂肪分と糖質にも注意が必要です
和食文化を取り戻すことで、健康寿命を延ばすことが出来るようになりますが、注意したい点があります。
それが、
- 塩分
- 脂肪分
- 糖分
の取り過ぎによる健康被害です。
最近のテレビで放送されている料理番組や、youtubeなどで配信されているレシピ動画などを見ていても感じるのですが、塩分や脂肪分、それに糖分がとても多く含まれている料理ばかりが取り上げられています。
これでは、日本の健康寿命を延ばすどころか、どんどん短くなっていってしまいかねません。
基本的に、人間の内臓というのは、とてもデリケートにできています。
一度悪くなってしまうと、現在の医療ではもとの健康な状態に戻すことは、まず不可能。
なので、とにかく病気の予防が、とても重要なのです。
自宅でレシピ通りに料理を作るときはもちろんですが、外食やコンビニなどで食事を済ませるときは、栄養成分表を見たりする癖をつけておくと良いと思います。
国が出している、食生活指針には、食塩摂取量の目標値は、男性で1日8g未満、女性で7g未満とされています。
日本人の1日の平均塩分摂取量は、この目標値を大きく上回っており、改善の必要性を強く感じています。
脂肪分や糖質は、質と量さえ選べば、どちらも体を作るために必要な栄養素。
だからこそ、より健康に良い製品を選んで、食べていく必要があります。
食生活指針について
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/shishinn.html
和食は忙しい現代人にもピッタリの選択
和食文化を取り戻すことで、自然と野菜類や豆類、海藻類を食べることが出来るようになります。
そうすることで、健康リスクの低減が図れ、健康寿命を延ばすことにつながります。
和食文化と言っても、とってもシンプルです。
- お米(できれば玄米が理想的)
- 旬野菜たっぷり具沢山のお味噌汁
この2つをベースに、あとは副菜として、あなたの食べたいメニューをプラスするだけです。
例えば、卵焼きや納豆、焼き魚やハンバーグなど、副菜となる食品や主菜をプラスしても良いです。
面倒だったり忙しい時は、ぬか漬けやキムチなどの、発酵性のお漬物を添えると、健康的だと思います。
もちろん、お米と具沢山お味噌汁だけでも、十分です。